住宅ローン破綻急増は本当? ○○だけはやらないで!

query_builder 2022/11/06
住宅ローン
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今回の記事は、コロナ禍に置ける住宅ローン破綻についてです。

住宅ローンの支払いに困っている人は実際に増えているのかどうか、

また、支払いに困ったときにはやらなければならない事について解説します。


まず、

・支払いに困りそうになった

・実際に支払いに困った

ときにやってはいけないことは、


「行動しないこと」です。


これは押さえておいてください。

行動しない時間が長ければ長いほど事態は悪化します。


動画での説明はこちら↓



住宅ローン支払いで困ったらどうするか

住宅ローン破綻は実際に増えているのか?


よくニュースなどで住宅ローン破綻が増えているというのを聞きませんか?

実際に増えているのかどうか、データを集めて調べてみました。


住宅ローンの破綻率は、住宅金融支援機構が発表している「リスク管理債権」

というデータによると毎年約2%ぐらいです。


50人に1人が住宅ローンの支払いが出来なくなります。

リスク管理債権:https://www.jhf.go.jp/files/400347277.pdf


2020年のデータはまだありませんので、

これが増えているかどうかはまだ分かりませんので、

他のデータから予想をするしかないですね。


次のデータをみてみましょう。


・失業者の数

・収入減少のデータ

・住宅金融支援機構への相談件数


まず、失業者の数について

総務省統計局の労働力調査で、

2020年7月~9月期平均をみてみましょう。


完全失業者数は204万人で、前年同期に比べて43万人の増加

完全失業率は3.0%と、前年同期に比べ0.7ポイントの上昇


となっているので、失業者が増えていることが分かります。


ちなみに、リーマンショック後に完全失業率は最大で5.6%でした。


参考

・リーマンショック後の完全失業率について

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/10-2/dl/01_01.pdf


・労働力調査 2020年7月~9月

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/ft/pdf/gaiyou.pdf


次は収入の減少について調べました。

国税庁の調査で2019年の1年間に得た平均給与は、

前年比1.0%減の436万4,000円で、7年分ぶりに減少しました。


これは2019年なので今回の

新型コロナウイルス感染症は関係ありませんね。


最近のデータは、NHKが行った世論調査で分かります。

NHKによると、コロナ禍の影響で収入が減ったと回答したのは、

24%でした。


参考

・民間給与、7年ぶり減少 平均436万円、19年分―国税庁

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020092901176&g=soc


・新型コロナで家庭の収入「減った」が24% NHK世論調査

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200812/k10012563121000.html


そして、住宅金融支援機構への相談件数についてです。

住宅金融支援機構が発表した、

お客様コールセンターへの相談実績(2月~5月)によると、

5月に累計で2,265件となってます。


返済方法の承認実績は5月に累計で1,206件です。


参考

・住宅金融支援機構 相談窓口 問い合わせ件数

https://www.jhf.go.jp/files/400352876.pdf


以上、3つのデータをみて、

住宅ローンの支払いに困っている人が実際に増えた

と言っていいでしょう。



住宅ローンを黙って支払わなくなるとどうなるのか


住宅ローンの支払いを黙ってやめるとどうなるのかというと、

競売になって、住宅が他人のものになります。


タイムスケジュールはこんな感じです。

住宅ローンの支払停止


↓【3~6ヵ月(銀行によって対応が変わります)】↓


差押え、競売申立て


↓【5~6ヵ月】↓


入札、落札


↓【1~2ヵ月程度】↓


不動産の所有権移転


↓【落札者との話し合いにより期間は異なります】↓


不動産の引き渡し


住宅ローンの支払いがストップしてからお家を引き渡すまでの期間は、

だいたい9~14ヵ月ということになります。


競売は個人・銀行共に最終手段ですので、

こうなる前にやれることはたくさんあります。



支払いに困ったらやること


支払いが辛くなった、または実際に来月から支払いが出来ない

という状況になったら取るべき行動をご紹介します。


支出の見直し

まず最初にやるべきなのは、支出の見直しです。

毎月いくら入ってくるのかは把握していると思いますが、

意外と、どこでいくら使っているのかの支出までしっかり把握している方は少ないのではないでしょうか?

レシートをまとめたりする作業がメンドウですからね。

しかし、住宅ローンの支払いが辛くなる状況でしたらやらざるを得ません。


毎月の支出で節約できるものは意外と多くて、

例えば

・スマホを格安SIMに

・車を手放す

・酒、タバコを減らす

・外食を減らす

・クリーニングを減らす


などを実施することで月に2~3万円の支出見直しができるはずです。

支出を見直しても無理そうなら、

次の手段をとります。


金融機関への相談

金融機関は住宅ローンの相談は受けなければいけないことになってますので、

かならず相談にのってもらえます。


返済スケジュールの見直しや一時的に金利だけの支払いにしてもらうなど、

方法はありますので、必ず相談をするようにしましょう。


何度でもいいますが、なにも言わずに黙って返済をとめるということだけはやめましょう。

不利にしかなりませんからね。


リスケや金利払いで一時的にしのぐことはできても、

住宅ローンの残高が減るわけではありません。

しばらくたっても好転しないこともあります。


その場合はさらに進みます。


リースバック、任意売却

住宅ローンの支払いが辛くなり、支出を見直し、銀行への相談をしても、

もう無理となったら、住宅の売却を考える段階です。


住宅の売却には2通りあります。


いまの住宅に住んだままでいられるリースバックと、

売却したら引越しをする任意売却です。


リースバックというのは、住宅を第三者に購入してもらい、

購入してもらった人へ毎月お家賃を支払うことで、

今まで通り住むことができます。


ただ、住宅ローンの返済額よりも、周辺の家賃相場の方が高い傾向にありますので、

支払いが辛くなることが予想されます。


住宅ローンの残債が残り少ないという場合は、

購入者さんとの交渉で毎月の支払いを安くしてもらえる可能性もあります。


任意売却とは、競売になる前に住宅を売却することです。

いま住んでいる家を手放すことになります。

ちなみに、住宅ローンの支払いが滞っていない状態での売却は普通の売却です。


需要があるエリアなら買い手を見つけることはそこまで難しくありませんが、

需要が少ないエリアだと購入希望者を探すのに時間がかかり、

競売に間に合わないこともあります。 


また、住宅ローンの残債より販売価格が安くなってしまう場合、

銀行が担保抹消に応じてくれる可能性は低いです。

追加でお金を用意する必要があります。 


任意売却をする場合は、 


・いくらで売却できそうか

・残債(住宅ローンの残り)はいくらあるのか

この2点を確認する必要があります。


リースバックも任意売却も間に合わないという場合は

最終的に競売となります。


競売

競売の流れは先ほど説明した通りです。


競売で落札された金額が金融機関に支払われますが、

落札金額が住宅ローンの残債より少なかった場合は、

借入金が残ってしまいます。


自己破産

借入金が残った場合はその返済を相談することになります。

この残った借入金の返済もできないとなると、

最終手段として自己破産という選択もあります。

もちろん自己破産しないという選択もあります。


自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン

自己破産をすると個人信用情報機関に登録されてしまって、

新たなローンを組むにはこの情報が消えるまで、

7~10年待たなければならないのですが、

自然災害による被災者の債務整理に関するガイドラインという特別な制度を、

新型コロナウイルス感染症に適応する場合の督促というのが公表されました。


一定の条件をクリアする必要がありますが、

・弁護士費用などの手続支援が無料

・財産の一部を手元に残せる

・個人信用情報として登録されない


という3つのメリットがあります。

新型コロナウイルス感染症の影響で住宅ローンの支払いが出来なくなったという場合、

まずは、住宅ローン借入先の金融機関にこの手続き着手を希望すると相談をしてください。


参考

http://www.dgl.or.jp/guideline/pdf/disaster-gl-covid19_leaf.pdf



まとめ


住宅ローンの支払いに困っている人は実際に増えているのか、

また、住宅ローンの支払いに困ったら取るべき行動について解説してきました。


とにかく、

・なんとかなるさー

・時間が解決してくれる

・何をしていいのか分からない

などと考えて、


誰にも相談せずに黙って支払いをやめる

ということをしなければまずは大丈夫です。


そうすれば、今回紹介した

・支出の見直し

・金融機関への相談

・リースバック、任意売却

・自然災害による被災者の債務整理手続き


これらの方法を実行することができるようになります。


住宅ローンの支払いに困ったら参考にしてくださいね。

何をしたらいいのかよくわからないという場合は、

私に相談してください。



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墨田区不動産売却相談センター

住所:東京都墨田区両国4-33-12‐501

電話番号:03-3631-3756

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