繰上返済をすると損します
住宅ローンは繰上返済して早めに返したほうがよいと考えている人は多いです。
統計上、35年ローンで借り入れをしても、完済までの年数は15~20年と多くの人が繰上返済していることから分かります。
ただ、繰上返済することは本当に得なのでしょうか?
繰上返済について考えてみました。
動画でも解説しています。
NO!繰り上げ返済
繰上返済には2種類あります
返済期間を短くする「期間短縮型」
毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」
返済軽減型だと返済年数は変わらず、その分余計な利息を払うことになるので、
単純に返済額で比較した場合、期間短縮型の方が繰上返済の効果は高いです。
具体例を出しますね。
3,500万円を固定金利1.24%で35年間借りたとします。
毎年50万円ずつ繰上返済するとこのようになります。
・期間短縮型
毎月返済額:10.3万円
返済期間:24年
返済総額:4,038万円
・返済額軽減型
毎月返済額:10.3万円→8.8万円(10年目)→6.4万円(20年目)→1.8万円(30年目)
返済期間:31年
返済総額:4,127万円
・何もしない場合
毎月返済額:10.3万円
返済期間:35年
返済総額:4,316万円
返済額軽減型の方が利息を89万円余計に払うことになります。
繰上返済の注意点
タイミング
住宅ローン減税は年末の残高で計算するので、
繰上返済を1年1回いっきにやる場合は、年始にするほうが
住宅ローン減税の効果が大きいです。
1年に1回か毎月か
金利のことを考えると毎月ちょっとずつ繰上した方が最終的にお得になります。
住宅ローン減税
繰上返済のスピードを上げすぎて住宅ローンを10年未満にしないように注意です。
住宅ローン減税を受けるための条件は返済年数が10年以上必要です。
手数料
フラット35なら大丈夫ですが、銀行によって繰上返済に手数料がかかることがあります。
手数料も重なると負担が大きくなるのでよく調べてくださいね。
そもそも繰上返済はした方がいいの?
・借金を早く完済した
・早く安心したい
・とにかく借金は不安だ
そう思ってなんとなく繰上返済をしていませんか?
いまの低金利時代に繰上返済するのはもったいないと思います。
繰上返済する分は投資に回しましょう。
他の記事でも触れていますが、住宅ローンの完済までの平均年数は15年です。
3,500万円の借入だと毎年140万円以上を繰上返済する計算になります。
140万円を15年間だと2,100万円となります。
もし、S&P500インデックスに15年間毎年140万円投資するとどうなるか
計算してみました。
総投資額21,000,000円
↓
積立額は36,767,626円(利回り7%で計算)
※S&P500インデックスはアメリカの代表的な株価指数S&P500に連動する投資信託商品です。
7%は過去のデータですので、そこまで利回りが期待できないと思うなら、
半分以下の3%にして計算してみましょう。
3%でも積立額は26,328,832円にもなります。
15年後に住宅ローンの完済に2,100万円使ったとしても500万円は残る計算になります。
当たり前のことですが、15年間140万円を繰上返済するだけだと2,100万円はそのままです。
もちろん投資をしなければいけないという話ではありません。
投資なので100%安全という保証は出来ませんからね。
投資が不安なら貯金をして繰上返済するのも良いと思います。
一番正しい選択というのはなくて、
あなたの経済状況、ライフスタイルから考えて導き出した選択が正解になります。
墨田区不動産売却相談センター
住所:東京都墨田区両国4-33-12‐501
電話番号:03-3631-3756
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